複数の人で共用する場合はもちろん、ひとりで使う場合でもユーザーは作りましょう。自分ひとりで使うぶんにはrootを使えばいいのにと思うかもしれません。
たしかに、rootだけあれば何でもできるので困ることはないと思います。しかし、何でもできてしまうせいで誤操作した時にシステムでの歯止めがきかなくて、システムを壊してしまう可能性もあるのです。
例えば、こんなコマンドがあります。
# rm -fr /
これはシステムの大元からファイルを丸ごと削除するというコマンドになります。これをついうっかりrootで実行してしまうと大事なファイルを削除してしまって、システムが使えなくなってしまいます。rootではなくて一般のユーザーだった場合は、システムの重要なファイルを削除する権限がなくてファイル削除に失敗し、システムを壊さずに済みます。
今のは極端な例ですけど、何でもできる権限のユーザーを使っているとちょっとしたミスが大きなダメージになってしまうことがあるので、普段はrootではなく一般のユーザーで作業するのが安全です。
ユーザーはuseraddコマンドで作成します。
# useradd ユーザーID
オプションはいろいろありますけど、規定値で良ければユーザーIDを指定するだけです。
ユーザーを作成したら、作成したユーザーのパスワードを設定します。passwdコマンドのオプションにユーザーIDを指定して実行してください。
# passwd ユーザーID Changing password for user ユーザーID. New password: (新しいパスワードを入力する) Retype new password: (もう一度新しいパスワードを入力する) passwd: all authentication tokens updated successfully.
これで作成したユーザーでログインできるようになったので、実際にログインしてみてください。